腸疲労とは?主な原因・腸疲労のサイン・改善方法について
「腸疲労」という言葉を聞いたことがありますか?
腸疲労は名前の通り腸の機能が低下している状態を指します。腸には生きていくうえで重要な働きがたくさんあり、その機能が低下することで日常生活にも大きな支障をきたすため、軽視できません。
現在身体に出ている不調が、普段気にしていないだけで実は腸疲労の症状である可能性も十分にあります。
腸疲労の症状は軽いものから早期に対処をしないと重い症状になってしまうものもあるため、早めの判断が必要です。
今回の記事では腸疲労の症状や原因に触れつつ、見落としがちな腸疲労のサインや改善方法を紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
腸が疲れるとどうなる?腸疲労のサイン
腸疲労という言葉に馴染みがない方もいるのではないでしょうか。
特に原因が分からないけどなぜか調子が悪い、そのようなときは内臓が疲れているのかもしれません。
特に胃腸は身体のなかでも重要な働きをしているため、常に調子を整えておきたいものです。
ここでは腸が疲労した際に起こる症状や、腸疲労になりやすい人の特徴について紹介していきます。
腸疲労になるとこんな症状が
腸疲労は名前の通り腸が疲労し、その機能が低下している状態を指します。
腸の機能は主に下記の3つです。
・食べたものを消化、吸収する
・水分を吸収する
・便を体外に排出する
腸疲労になるとこれらの機能が低下します。腸疲労のサインは便秘や下痢など便の状態が悪くなるほか、おならの臭いがきつくなるといったものが主です。
腸は便を押し出したり水分を吸収する働きがあるため、腸疲労によりこれらの機能が低下した結果、便秘や下痢の症状が表れます。
また、腸内環境が乱れると悪玉菌が増えおならの臭いがきつくなるのです。善玉菌が減ってしまいバランスが崩れ、腸の粘膜がちゃんと修復されない状態をいわゆる「腸が荒れた状態」と呼びます。
こんな人は腸疲労になりやすい?
腸疲労になりやすい人は日常生活で腸に負担をかけてしまっていることが多いです。
以下の項目に当てはまるものがあれば、腸疲労を起こすリスクが高まるため、自分の普段の暮らしと照らし合わせてチェックしてみましょう。
・野菜やフルーツをあまり食べない
・コンビニ弁当など外食が多い
・1日3食バランスよく食事をしていない
・甘いものをよく食べる
・お酒をよく飲む
・水分をあまりとらない
・運動不足
・食後下っ腹が出る
・睡眠時間が6時間に満たない
・なにかしらストレスを抱えている
半分以上当てはまる人は腸疲労の状態である可能性が高いです。特に食生活は腸に与える影響が大きいため、普段の食事について見直してみると良いかもしれません。
腸疲労の主な原因は食生活やストレス
腸疲労になる原因は様々です。食事が原因となるものもあれば、ダイエットやストレスなど食事以外の影響が原因となることもあります。
ここでは腸疲労になる原因として多いものをそれぞれ解説していくので、現在腸の調子が良くない人でこれらの要素がある人は、何かしらの対策が必要だといえるでしょう。
過度なダイエットによるもの
特に女性に多いのが過度なダイエットによる腸内環境の悪化です。
ダイエットのために無理な食事制限をしてしまうと、腸内環境が乱れてしまい機能不全を起こすこともあるため注意しましょう。
無理な食事制限はサルコペニア肥満やロコモティブシンドロームを引き起こす原因ともなるため、腸以外の部分に不調をきたす可能性があります。
理想的なダイエットは食事制限に頼らず、適度な運動により脂肪を燃焼し体重を落とすということを忘れないでください。
また、過食や偏食は腸にとっても大きなストレスになるため、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
睡眠不足によるもの
睡眠不足による身体への悪影響は腸だけではありません。睡眠不足になると腸の機能が乱れてしまうだけでなく、自律神経の働きにも悪影響を与えます。
本来胃腸の機能が活発になる睡眠中にこれらの機能が働かないことで、便通にも支障をきたすほか、消化不良や水分の吸収が上手く行われない状態となるのです。
その結果便秘や下痢などといった症状が表れるため、しっかりと毎日一定の睡眠時間を確保するように意識しましょう。
ストレスによるもの
仕事や日常生活における人間関係などでストレスを抱えてしまう人は多いでしょう。
これらのストレスは自律神経のバランスを乱し、結果内情の働きにも悪い影響を与えてしまいます。
ストレスが原因となる胃腸の疾患はいくつかあり
・ストレス性胃炎
・過敏性腸症候群
といった有名なものがありますが、腸疲労もこれに属する症状となります。
ストレスを抱えない生活というのはなかなか難しいかと思いますが、それでもなるべく心や身体に負担をかけない生活が送れるよう、改善できそうなことについては対策が必要です。
口内環境の悪化によるもの
歯周病の原因となるジンジバリス菌が腸内に送り込まれることで腸内細菌のバランスが乱れてしまいます。
その結果腸内バリアの機能が低下し、血液中に最近由来の毒素が増加してしまい炎症症状を引き起こすことがあるのです。
これは腸内だけにとどまらず全身症状として表れ、糖尿病や循環器系の疾患を引き起こす可能性もあるとされているため、日頃から口内環境も整えておく必要があるでしょう。
唾液には様々な菌が含まれているので、虫歯や歯周病にも気を付けたいですね。
腸疲労を回復させるには?
腸疲労になってしまった際、専門機関ではどのような治療を行うのか。また、腸疲労にならないためにはどのような対策が必要なのかについて解説していきます。
腸疲労は食生活や心身の負担が原因で起こる症状なので、それらの要素を上手く改善することで予防にもなるでしょう。
自分の身体の調子をみて、適切な対処法を検討してみてください。
腸疲労の治療法とは
投薬による治療は実際に胃や腸に痛みや何かしらの症状が出た際行われることが多いです。
それ以外は食生活の改善や日常生活習慣の見直しを勧められるでしょう。鍼治療などで胃腸、消化器系の内臓にアプローチをすることも可能ですが、あくまでも大事になってくるのは日々の習慣の改善です。
医師や専門家のアドバイスをしっかりと実践し、少しずつ腸内環境を改善する努力をしていきましょう。
日常生活で気を付けること
日常生活で腸疲労を改善するために有効な手段はいくつか存在します。
・食生活を見直す
・睡眠をしっかりととる
・適度な運動をする
まずはこれらのことを意識してみましょう。
食生活ではできるだけ栄養のバランスを考慮した食事をとることが重要です。特に野菜や果物、キノコや乳製品といった食物繊維や乳酸菌を含んだ食材を摂取するのがおすすめとなります。
睡眠と運動には自律神経の乱れを改善するほか、ストレス解消の目的も含まれているためこれらも腸疲労の改善には効果的です。
無理な食事制限をしたり、食生活に偏りが出てしまうと腸は疲労してしまうほか、運動や睡眠が不足しても腸には悪影響であるため、これらをバランスよく行うことを日常生活のなかで意識してみてください。
生活習慣を見直して腸内環境を整えましょう
腸疲労は日常生活におけるちょっとしたきっかけが原因となり起こる症状です。
食生活の乱れ、日常生活の乱れ、ストレスや運動不足といった様々なことがきっかけで誰でも腸疲労になる可能性はあります。
まずは自分の生活環境や習慣を見直し、少しずつ改善してくことを意識してみましょう。
すでに身体に不調が出ている場合専門家の診断を受け、適切なアドバイスをもとに腸内環境の改善を図ることが望ましいです。
ぜひ今回の記事を参考に、内臓から健康になる生活を心がけてみてください。